このレビューはネタバレを含みます▼
新刊作者さん買い。顔は良いけど義兄にはなぜか塩対応な絢人×イケメンに抱かれたい願望がある伊織のお話で、表題作のみ全5話+描き下ろしで合計243ページ。ある時を境に自分に冷たくなった義弟の絢人に欲情を抱く伊織。そんな絢人が自分の部屋で他の男を抱いているところを目撃してしまい…というお話です。単話配信が始まって1話目を無料で読んでからずっとコミックス発売を楽しみにしていました。無料で読める1話目の吸引力が凄い。1話目で期待値がドカーンと上がってしまったので、正直ちょっと失速感は否めなかったかな。幼い絢人に刷り込み的な形で好意を持たせるように仕向けた伊織が、絢人の気持ちを蔑ろにしているのに気付いて、罪悪感から自分のわがままを封印するようになるという。私の理解力が足らず、2回目じっくり読んで何となく理解できたけど、1回目読んだ時その辺りがちょっと分かりづらく感情移入しにくかったかも。既刊に比べるとちょっとモノローグが多めなのも気になりました。絢人が初めて精/通を迎えて、伊織が絢人にやり方を教えたのは小中学生くらい?その辺りが気になる方もいるかも。ただ、絢人の闇と溺愛、一途さと束縛・執着といった正反対のベクトルを持つ感情がすごい良いバランスで描かれているのはさすがでした。ないまぜな熱情って良いタイトルだなぁ。好き嫌いが分かれるかもですが、ストーリーが物足りないということではなかったのと、推し作家さんなので応援の意味も込めて★5つにしました。