【電子限定おまけ付き】 たぬたぬ
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【電子限定おまけ付き】 たぬたぬ

猫野まりこ

変化タヌキの恋物語2編

ネタバレ
2024年11月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 広沢篤は大学帰りに自転車でタヌキとぶつかってしまい、ぐったりしたタヌキを連れ帰ります。翌朝、タヌキは少年の姿に変化してポコ太と名乗ります。人に化けるタヌキは16歳になると人に慣れるための修行「たぬたぬ」をしなくてはならず、ここに置いて欲しいとお願いされ、篤の生活は大学の友人達との上部だけの付き合いからポコ太との賑やかな生活にシフトしてゆくのでした。ある日、篤の忘れ物を大学に届けたポコ太は発情期になってしまい、篤の同級生の北見に救けてもらいます。北見もまた「たぬたぬ」を知る一人なのでした。流されやすい学生と可愛い少年タヌキとの明るいラブコメから一転『黒き災いと結びの神子』では「たぬたぬ」の修行場である北見の家が舞台となります。そこに黒変種の黒尾が修行にやって来ます。その見た目と強すぎる力で周囲から疎まれ乱暴な振る舞いをしていた黒尾は「結びの神子」と呼ばれる北見怜に心の棘を抜いてもらい、怜に執着するようになります。ところが怜は日に日に弱ってゆくのでした。一途な黒尾が怜を定めから解き放ち、孤独な二人が心を寄せ合うようになります。両編とも人間もリアルな狸も綺麗なのに、マンガなタヌキが怖いぐらい気持ち悪いです。それ以外は問題無く、あとがきの色んな設定も面白かったです。
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