或る下僕の愛執~嘘にまみれた令嬢は淫獄に溺れる~
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或る下僕の愛執~嘘にまみれた令嬢は淫獄に溺れる~

朱里雀/さんば

遠回り。

ネタバレ
2024年11月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 114ページ挿し絵なし。下級貴族令嬢ヒロインは情弱な実母に呪詛を吐かれ歪んだ価値観を持つ。そんな実母も死去し義家族に虐げられていた時、必ず助けてくれたのは従者である幼なじみで…という話。すごい…なんだろう。100ページ強の中に色んな感情が詰まっていて一言で言い表せません。ヒロインはとにかく性格が悪いです。ただそういう風に振る舞うように躾られたみたいな風情もあって。一方のヒーローもヒロインに負けず劣らずの癖強キャラで、愛と憎しみが綯い交ぜになっていてそれを歪んだ感情に変換させてヒロインにぶつけているようにも見えました。ほんとこれ形容しがたい。終わり良ければ全て良しなんだろうな…。普段なら読まない(というか類似品見当たらない)キャラ達ですが、不思議とピタリとハマっていて妙に読後感は良かったです。本当に不思議なお話でした。
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