異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います
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異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います

ばち/蓮水涼/まち

幼稚な自分に酔いすぎ男しかおらんのか?

ネタバレ
2024年11月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 彼は違う人が好きだと勘違いするすれ違い王道ラブコメにしたかったんだと思うけど、このテーマって設定(特に何故ヒロインは勘違いしたのかの部分)をちゃんと考えないとヒーローの魅力がなくなるよね。
ヒーロー、身分を隠してるヒロインに逢いに行くために、聖女派の貴族が納得しやすいからとかいう怠惰で幼稚な理由で聖女との特訓を言い訳にしてる設定がもう意味わからん。実際は特訓には行ってないとしても聖女派の貴族や城の使用人に必要以上に聖女と親しいと思われるのはヒロインの立場が悪くなるだけだと何故分からない?聖女と自分の関係が周囲に誤解されることのリスクを軽視しすぎ。
他国にまで広がるくらいヒーローと聖女の恋話が巷で噂されてるんだから、お忍びで城下町を歩くヒーロー本人が知らないわけないよね?それなのにヒロインに婚約破棄願い出られて驚くって想像力足りなすぎでは?
あと「甘えて欲しくて頼って欲しくてメイドたちの暴挙を表立って庇わない」って、は?って感じ。
聖女との浮名を流しヒロインが冷遇されてることに気づきもしない(と思われてる)主人て。そりゃ使用人たちだってヒロインは自分たちの主人(ヒーロー)に蔑ろにされていると思うよな。
毒盛られて急に怒り始めても遅い。
そもそも甘えたり頼られたりなんかはまずそうしてもらえるだけの信頼を勝ち得た後の話。出会ってすぐ使用人に冷遇され、それに気づいてすらないと思われてる状況で頼ってもらえると思うなんて頭の中花畑か??
城で起きたことは全部ヒーローの身から出た錆。
ヒロインが国に来た日だって、「彼女を優先した」とか言ってるけどしてないから。ヒロインのための舞踏会が聖女のためのものになった段階で優先できてないから。どっちに先に会いに行ったとかそんなのヒロイン知らないから。自分に酔すぎ。

他国の王女で自国の王太子の婚約者のヒロインに無礼を働いた上に勘違いだったと判明した後ろくな罰も受けないままヒロインを微笑ましく見てる使用人も、婚約者がいる相手との浮名が流れてもそれを自分の恋に利用して婚約者の気持ちを慮らない聖女も、騎士という自分に酔って聖女に向き合わない騎士も、暗殺未遂までしてる他の妹を優先してヒロインを庇わない上に陰湿ないじめをしておきながらそれを悪びれもせず俺はお前を思ってるみたいな顔してる幼稚な兄も、それらを美談として収めようとしてる本編も、全部意味わからん。
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