イズァローン伝説
」のレビュー

イズァローン伝説

竹宮惠子

次々と息をつかせぬ展開ダークファンタジー

2024年11月11日
面白いが明るくないため読み進めるとさっぱりとはしない。
しかし魅力的な創作でやっぱり大作だ。竹宮惠子先生の代表作のひとつだ。

ティオキアの取り憑かれぶりが辛い。
ユーディカの弟が思慮の足りないキャラを担当してかき回すのも少々苛つく。
忠臣カウスの主君愛がすごい。
結局大物ではないのにストーリーを回したキャラ達によって、主人公格の3人プラスひとりが目一杯火の粉を被った。ゲドの魔薬の時の奮闘もありながらのリカピのストーリー上の処遇に胸痛む。

絵が細部まで表そうとするものに意味を込めてるように感じて、ただの背景で終わってなかった。

宇宙にまで発想を広げたが、とある国々の歴史物。
大胆なストーリー展開と、翻弄されている人間達を良く描いたものだと思う。

もう第1巻から長編漫画を読み始めるような体調ではない為悩んだが、読み切って晴れ晴れとしている気分もある。1982年より連載された全8巻。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!