【単行本版】春へ雷
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【単行本版】春へ雷

ひがしづむ

話が悪いわけじゃないけど

2024年11月11日
大学生っていうモラトリアムと社会へ片足突っ込んでる狭間で、やじろべえみたいに揺蕩う時期に出会う2人の物語。
優しいお話だし、展開も淀みなくわかり易くスイスイ進むんだけど、全ては2人のためにお膳立てされた道筋って感覚があって、モブの人達も物語の小道具感を強く感じた。
上手く言えないけど漫画だしフィクションだって分ってんだけど、作り物感というか、描かれてる感情はリアリティを反映してんのに登場人物達が現実にも生きてるような感覚になれなくてずっと傍観して読んでる感じ。読者だから傍観者なのは当たり前なんだけど、自分が好きな漫画はあたかも自分が登場人物のような錯覚に陥ったりするから、この漫画はちょっと冷めた気分で読んでました。
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