屋根裏部屋の公爵夫人
」のレビュー

屋根裏部屋の公爵夫人

林マキ/もり/アオイ冬子

オパール幸せになって…

ネタバレ
2024年11月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ とにかく賢く聡明で美しいオパールの手腕と強さに惹かれ、描画も綺麗で淡々とペース良く、小気味良く進んでいくので引き込まれます。
しっかりと幼稚だった元旦那のマクラウド公爵を振り、実父にも責任を負わせ、しっかりと公爵領を復興させ、さらには愛しのクロードと結ばれて…と筋書きは素晴らしいです。
が、オパールの悪評がいつまでも拭われなかったり、そのせいでいつまでも傷つけられたり、クロードも覚悟を持って迎えにきた割にはその世間の目から全く守れておらず…どうしても、こんなにオパールが苦しみ続けなければいけないのが辛いです。たしかに彼女の中では都度折り合いをつけてるかもしれないし、彼女の味方も多く心強いことは確かですが、結局彼女の強さを表現するためにいつも矢面に立たされて傷だらけで…
せめてクロードがもっとスパダリだったらと思わずにいられません。クロードのお父さんが言ったことが全てで、「いつだって不利益を被るのは女性の方で、長い間オパールを妻に迎えられなかったのは全てクロードの都合。嫉妬は見苦しい。」7年も他の男の妻だったのも、クロードに甲斐性が無かったから。せめてクロードはオパールに再開した時にひとこと謝罪して欲しかったですね。
この話の趣旨としては、オパールを強く描きたいのだと思うので最後まで彼女は矢面に立ち続けるのでしょう。どうしてもそれを思うと辛すぎて⭐︎を1つ減らしています。でも、オパールが自分の納得いく幸せを掴んでくれることを期待して読み続けます。
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