あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~
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あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~

美袋和仁/п猫R

話を重ねる毎に溜まっていくモニョモニョ感

ネタバレ
2024年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミック版で見る可愛い小人さんと周りの皆様の生活を楽しみたいのでしたら、小節版は1巻で買うのを止めることをおすすめします。
そこから先は買わない方が幸せでいられます。

かくいう私も広告で出てくるコミック版を読んでみたら可愛くて、小説版も3巻まで購入しました。
異世界転生ものは話の規模が大きくなるのはよくあることですが、物語の最初の生きるか死ぬかの状況から脱した主人公が送る可愛らしい生活が読めるのは1巻まで。その後は異国やら他の転生者との接触やらの王道展開かと思いきたまさかの違う次元やら星の神々やらのトンデモ、もはやトンチキな展開とも言えます。
こちらは可愛いファンタジーを戻めて読んでいたところがあったのすが、いくら転生ファンタジーとは言っても90年代少女漫画張りに「実は全てはこんな大きな存在が関与した展開なんですよ!」「実はなんと世界を救う存在だったのです!」は興醒めとしか言いようがありません。
90年代少女漫画のようといえば主人公の口調もそうで、途中からは舌足らずなどではなく「~だにょ」「~にょん」という語尾になってくるのも非常に鬱陶しいですし、転生前の記憶があるって事はそんな語尾で生活してたの?うわ、有り得ない…という気持ちになってきます。
何より最初は可愛かった主人公が「この世界の価値観と倫理観はそういうものだから」と人の死に対しても鈍感で傲慢な反応や判断をし、過ちを詫びてきた人間に対しても冷徹で傲岸不遜な対応をするばかり。
転生前の性格を引き摺って楽しくキャッキャと楽しんでいたかと思えば、自分の気に食わないことに対しては都合よく権力者の立場を利用する鼻持ちならない存在となっています。

何も知らないままコミック版だけ読んでいれば幸せになれます。
私は3巻の途中でリタイアしました。DL済データも削除しました。黒歴史として忘れようと思います。
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