彼と嘘と弟と【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】
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彼と嘘と弟と【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】

せんみつ

大満足

ネタバレ
2024年11月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 母親の浮気相手と、その間に生まれた弟へと続けて恋をしてしまう主人公…。よくこんなこんがらがった関係描ききったな。禁断ってのはそうかもだけどそれを面白おかしく煽りすぎずにそれぞれが抱く寂しさが伝わってくるからこっちもしっかり切なくなってしまってドキドキするし‥。ロフトとベッドでそれぞれじ慰してんのとかツボ過ぎる!蓮が父親との関係に悩んで血の繋がりに縋り、弟に恋をしている罪悪感から兄弟であることを呪う律っていう関係も好きだし、それが兄弟としては近すぎる距離感を作り出してて胸熱。
律が行きずりの相手とか奥井にフラフラしまくってんのも彼の心理を読み取れば理解は出来るし、好きな相手の為にどうする事が最善かも時に間違えるだろうし、簡単に答えを出せるとも思えない。最後は奥井との繋がりも途絶えさせずにパティシエという共通点まで上手く盛り込んでなかなか良い結末だなあと2人が結ばれたシーンではちょこっと泣いた。
律が他人との付き合い方も変化してんのとかイイ。あの同僚のカミングアウトだけど、ゲイ男性のノンケとの学生時代のエピソードを聞く感じだと、ノンケ側は誰にも言えないだけで実は結構あると思う(笑)
描き下ろしの父親登場にドキッ。この人には同情するほかないが、この時期の家の事を考えると地獄だよな。より蓮にとって兄が拠り所だったのが分かる。
奥井さんがベッドとアニャルグッズお下がりってのにめっちゃ笑った。彼の恋愛も気になるけどそれはBLじゃなくていいからな〜。
何作か読んでる作者さん。キャラの喜怒哀楽の激しさがなく割と淡々と見えてしまうかもですが、その独特な空気感が自分には心地よく感じられて好きです。
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