鷹埜巡査は愛され方がわからない【描き下ろしおまけ付き特装版】
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鷹埜巡査は愛され方がわからない【描き下ろしおまけ付き特装版】

泉くれは

認知行動療法系BL

ネタバレ
2024年11月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 過去にトラウマを抱える先輩警官が飄々とした後輩警官との恋によって自信を取り戻していく物語で、真面目なお巡りさんと聞いて買ったにも関わらず感動しました。

たった一言でも痕が残る傷となってその後の人生まで苦しめるのだから、差別はもちろん、人の真剣な思いを茶化して貶めて笑い者にする罪の重さは計り知れません。
鷹埜さんが自己防衛として卑下するたびに胸が痛かったです。でも毎回相馬くんが鷹埜さんの呪いを解いては毛布(概念)で包んでくれるんですよ…!これを愛によるトラウマ治療と言わずして何と言うのでしょうか。

「自分なんかが…」と回避しがちな鷹埜さんが、相馬くんに愛されてから「楽しい」「嬉しい」「気持ち良い」「愛しい」という感情を表に出しつつあるのが心から嬉しい。
自信を失ったり落ち込みやすい鷹埜さん相手に駆け引きしない相馬くんへの好感と信頼も無限に広がり、あの日あの時間あの歩道橋で出会ってくれてありがとうと言いたいです。

二人の幸せと共に、「結婚?」ではなく「結婚」ができる社会が一日も早く実現することを願っています。
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