野田先生と清川先生 完全版
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野田先生と清川先生 完全版

おみけ

二人で紡ぐ理想SM。

ネタバレ
2024年11月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大昔、サド侯爵作品を読んでるので、躊躇うこと無く購入。これほどSMを真摯に扱い、一般人の、それも教職につく二人が、趣味趣向の同僚と云う設定も面白かった。SMに関して正確な学問知識がある訳もなく、私的興味ですが、やはり、二方でする楽しみ行為なればこそ、信頼、愛情無くば、ただのバイオレンス。SMクラブに入って、いきなり首絞め、殴られたら犯罪。自分がしてもらいたいことをリクエストしてからの楽しみとなれば、偶然とはいえ野田、清川先生達はクラブに行かずとも桃源郷を見つけました。
親がDVだから自分もと悩む野田先生ですが、親が普通でもSになりますし、日中はS、ベッドの中ではМの両刀使いもあり、普通のカップが互いの裾野を広げたいとソフトSMに導かれることも。うんざりするほど親に愛された反動で叩かれたいと望む者と、誰もが多少の差はあれ気質は持っているのではないでしょうか。SでもМでも相手にリクエストした途端、ドン引きされるケースもあれば、やはり、マイノリティに含まれるのでしょうか。一般社会の中、仮面付けて生きる上での巡り合いは上手くいかぬものですが、その点、両先生は大波小波はあったものの幸せな着地。清川先生の元彼が本当はドМで、己がしてもらいたかったことを、清川先生にせざるおえなかった愛が痛々しかった。ですが、今は何と。野田先生の弟様とハッピーМライフ。終わり方は皆様、最後のSMilesで良うございました。
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