忘却の初恋 記憶を失くした騎士は敵国の王女に愛を乞う
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忘却の初恋 記憶を失くした騎士は敵国の王女に愛を乞う

西條六花/木ノ下きの

ヒロインの偽善で読後感が台無し

ネタバレ
2024年11月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインの義兄姉のせいで胸糞悪い場面が多々あるけど、それでもクライマックスまでの展開はよかった。
だから、悪役への盛大な制裁に期待した。
ところが、国同士の条約を反故にするような悪事をはたらき、自分やヒーロー夫をさんざん蔑め痛めつけてきた義姉王女と義兄王子に正当に罪を償わせず、忘却魔法をかけて穏便な措置を願ったヒロインにガッカリ。
クライマックスで偽善的なヒロインってほんと萎えるわ。
性悪でおバカな義兄王子が無反省で王になったら苦しむのは今度は国民でしょうに。ヒロインも王族なら王族にこそ厳しくあるべき。
とどめに、義姉王女は嫁ぎ先の相手が良い人らしいから
改心するかも‥なんて、胸糞王女に救いのあるオチ要らないわ。
それじゃあ、諸悪やったもん勝ちでなんの罪にもならず、償いも反省もしないで王族らしく優雅にハッピーに暮らすってこと?おかしくない?
おまけに、魔力が低くずっと王たち家族に虐げられてきたヒロインが、実は高度な魔法を使えることを知らせないままなんて誰得?ずっこけたわ。
とにかく読者として胸糞キャラにフラストレーションを溜めたまま終わった。
恋愛だけ実ればいいって感じ。それなら読んでいいかも。
自分的には、偽善ヒロインのおかげで胸糞キャラの制裁がなくモヤモヤが残るラストでストーリーの良さが台無しになった。
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