【全1-7セット】今生こそは、あなたと ~生まれ変わりの次期侯爵は愛しい妻を手放せない~【イラスト付】
糸月ふみ/鈴ノ助
心臓が痛くなるほど切ない、深い深い愛の話
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼
まず、このお話を読む時には注意事項があります。
うかつに電車の中で読んだりしてはいけません。。休憩時間にちょっと…なんて読んだりしてもダメです。
泣いて目を真っ赤にして人前に出ることになります…!!電車の中で読んでしまい、堪えるのに必死で大変な事になった人間がここにいます…!!!
題名からわかるように、前世で結ばれなかった2人が今生で運命的に出会い、最初はお互い望んでした結婚ではなかったのに、前世で愛した人の生まれ変わりだと気づいたヒーロー(クロード)が必死でヒロイン(リゼット)の愛を求めて、2人の関係が少しずつ変わっていくお話です。
生まれ変わりのお話ですが、その2人の結ばれなかった過去が、特にヒロイン(ラディナ)の置かれていた状況が本当に胸が痛くなるぐらいに可哀想で苦しく、そしてそこから助けたいのに叶えられなかったヒーロー(ギルベルト)の絶望感が、読んでいるこちらも本当に悲しくって、感情移入しっぱなしで目が離せませんでした。
今生で生まれ変わってもなお、悪夢に苦しめられていた2人だからこそ、お互いに寄り添い合い理解し合い、お互いを支えていきます。
こんなに辛い過去があるのに、生まれ変わったヒロイン(リゼット)は前向きで、だからこそ人生を楽しみきるんだと生きる姿は本当に輝いていて、ヒーロー(クロード)が惹かれてしまうのも当然だなぁとしみじみ思いました。
お話の中で、何度もクロードがリゼットが存在している事に、温かい体温に触れる度に生きていることに深く感謝して、やっと自分も呼吸ができると感じているのに、私も読んでいてものすごく共感していました。愛する人が存在している、ただそれだけで十分だというメッセージが痛いほど伝わってきて、失ったものの大きさ、それをもう一度取り返すことのできた幸せを感じているクロードを見て、私も涙が出るほど嬉しくなりました。
愛する人の幸せを、国の幸せな未来を願って逝ったラディナと、託された約束を果たすために最期まで1人を貫いて生きたギルベルトが今世でこんなにも幸せになれたことに、読者の一人として本当に涙なしでは読み切ることが出来ませんでした。
本当に、本当に悲しくも切なくて、だけど幸せで温かいお話で、感情がてんやわんやになりましたが、ただただ素晴らしいお話でした…。。
思いきり泣きたい人に、ぜひ読んでいただきたい物語です!!
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