このレビューはネタバレを含みます▼
普段から避けられてると感じていた挙げ句に、
婚約者の王太子ヒーローと子爵令嬢とのキス寸前の現場を目撃したヒロインが、どんなに宥められても
怒りを隠さず、婚約を破棄します!と徹底的に王太子を突き上げるのは気持ちよかった!
ヒロインに感情移入してる自分の気持ちを余すことなく
言葉にしてくれるヒロインは滅多にいないので、
いいぞ!もっと言ってやれ!と思ったわ。笑
不誠実なヒーローに黙って耐えるお利口なヒロインが多すぎるので読んでいてフラストレーションが溜まるのよね。その点、このヒロインは爽快だった!
一方、王太子ヒーローはヒロインと仲良しの
執事に嫉妬して拗ねているだけで
ヒロインに真正面からぶつかろうともせず避けるだけ。逃げで後先も考えず女友だちと浮気しようとしてたらしい。
もう喋れば喋るほどボロボロで最初の言い訳より
ヒロインと結ばれたあとの言い訳のが酷くて、
ヒーローの好感度は自分の中でゼロになってたわ。笑
婚約者に対してヘタレで向き合うことに逃げた結果、
手近な女に何度も隙を見せる脇の甘い男が国を背負えるのかしら。
あー、一夫多妻制だから、もし勢いで体の関係を
持っちゃっても寵姫にすればいいからね(棒
ヒロインと鎖で繋がれていた時も、その女にバッタリ会って婚約者ヒロインの前で太腿を撫でられて許すとか、
王太子としてゆるゆる!ポンコツヒーロー過ぎて引くわ。
しかも、ヒロインは王太子の婚約者で爵位も格上だから、どう考えても、その女の挑発的な行動はヒロインに対して不敬なのに、その女を友人だから庇うとか、
この王太子の思考がおかしい。
王族として権力を振るうとかではなく、
たとえ女友だちだとしても、王太子は王族らしく、
不敬に対しては不敬だと平等に怒るべき場面では。
おまけに、ヒロインがその女に顔が腫れるほと打たれたのに、王太子はヒロインには盛大に叱責しておいて、
その女にはわざわざ面会して謝っただけ?
結局、最後までヒーローはその女を庇うだけで
制裁する描写はなかった。がっかりよ。
そんなだから、ヒロインがそんな女に軽んじられ挑発されたり叩かれたのよね。
最後までヒーローがその女を大事にしてる疑惑は晴れず。読後感スッキリしなかったわ。
一旦、婚約破棄して距離を置いてやり直してほしかった。