このレビューはネタバレを含みます▼
井上佐藤さんの世界は独特で味があるところが魅力だと思っています。今作はなかなかないダンス物ということもあってザ・井上ワールドといったところです。
もともとしっかりとした骨格を描かれる方なのでダンスの躍動感や筋肉の流れなどは違和感ないですし、エッチなシーンはほぼ皆無(キスぐらい)ですが全く不満を感じないほどに色気があります。画力のある井上佐藤さんならではのジャンルチョイスだと思います。
一方でお話はギャグもありつつあまり進展しないかんじで二巻に続きますが、ここまでゆっくり進むBLもそうそうありません。とはいえ私は二人がゆっくり相手を理解していくのが好きなので満足感がありました。またビジュアルがかわいい受けがあまり好みではないので、その点良かったです。ライバルで性格も見た目も似ていないのに本当は互いを尊敬しているというのもとてもツボでした。
本誌も隔月刊行でゆっくりですが、それでもかまわないので二人が幸せになれればいいなと思います。