待ちに待った下巻!
ネタバレ





2024年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼
単話版を購入済みですが、描き下ろしも絶対読まねば!とこちらも購入。本編のレビューは単話版の方に書かせていただいたので、こちらには描き下ろしの感想を。
四編とも大満足でした。上巻で存在について触れられていた志津摩くんの姪・柚子ちゃんも登場し、彼女と正雄くんの出会いもいつかはあるのかな、と想像が膨らみます。
そして嬉しかったのが、本編では終戦までに明確な安否がわからなかったタロちゃんの姿でした。歳を重ねた彼の遠い記憶の中、微笑む和さんがこちらへと手を差し伸べる描写があります。和さんからの、最期の口づけの記憶…。このカップルが大好きな私は、もうここで涙が止まらなくなってしまいました。何年経っても、結婚して父親になっていても、タロちゃんの中にはあの頃のままの和さんが生きているんですね。
加えて、本編で散って征ったキャラたちが描かれているシーン。きーや、マエ、フユ、坂ノ上少佐、伴くん、和さん、そして志津摩くん。あれは反則です…、涙で滲んで画面が見えなくなるほど泣きました。戦後二十年が舞台の作中でも、彼らにはそれぞれ忘れずにいてくれる人がいたり、その血を継いだ子供たちが無事に大人になってくれていたりもする。彼らが確かに生きていたという証が、ちゃんと残っていた。
ただ、メインキャラ八人の中で和さんだけ次世代の親族の描写が一切ないんですよね。他の七人は息子や娘、姪っ子が作中に登場、または言葉で家族の存在が示唆されている。ですが、和さんにはそれが全くありません。
二十年前の遺書の内容からも、当時は両親が健在だったと知れるだけ。兄弟姉妹の有無も明かされていない。彼の血筋は未来に繋がることができたのだろうか…。わからないままです。
amase先生が意図してぼかすように描かれたのか、単にたまたまなのか。想像するしかありませんが、少なくとも読者の私が窺い知れる範囲では、英霊となった和さんはタロちゃんの思い出の中にだけ存在しているんだなぁ。そう思うと儚くて切ない…。
今さらですが、本当に何て凄い物語なんだ…!最初から最後まで、こんなに情緒を掻き乱され続けた作品は今までありませんでした。ここまで全力で描き切って下さったamase先生に、ただただ感謝です。素晴らしかった!
四編とも大満足でした。上巻で存在について触れられていた志津摩くんの姪・柚子ちゃんも登場し、彼女と正雄くんの出会いもいつかはあるのかな、と想像が膨らみます。
そして嬉しかったのが、本編では終戦までに明確な安否がわからなかったタロちゃんの姿でした。歳を重ねた彼の遠い記憶の中、微笑む和さんがこちらへと手を差し伸べる描写があります。和さんからの、最期の口づけの記憶…。このカップルが大好きな私は、もうここで涙が止まらなくなってしまいました。何年経っても、結婚して父親になっていても、タロちゃんの中にはあの頃のままの和さんが生きているんですね。
加えて、本編で散って征ったキャラたちが描かれているシーン。きーや、マエ、フユ、坂ノ上少佐、伴くん、和さん、そして志津摩くん。あれは反則です…、涙で滲んで画面が見えなくなるほど泣きました。戦後二十年が舞台の作中でも、彼らにはそれぞれ忘れずにいてくれる人がいたり、その血を継いだ子供たちが無事に大人になってくれていたりもする。彼らが確かに生きていたという証が、ちゃんと残っていた。
ただ、メインキャラ八人の中で和さんだけ次世代の親族の描写が一切ないんですよね。他の七人は息子や娘、姪っ子が作中に登場、または言葉で家族の存在が示唆されている。ですが、和さんにはそれが全くありません。
二十年前の遺書の内容からも、当時は両親が健在だったと知れるだけ。兄弟姉妹の有無も明かされていない。彼の血筋は未来に繋がることができたのだろうか…。わからないままです。
amase先生が意図してぼかすように描かれたのか、単にたまたまなのか。想像するしかありませんが、少なくとも読者の私が窺い知れる範囲では、英霊となった和さんはタロちゃんの思い出の中にだけ存在しているんだなぁ。そう思うと儚くて切ない…。
今さらですが、本当に何て凄い物語なんだ…!最初から最後まで、こんなに情緒を掻き乱され続けた作品は今までありませんでした。ここまで全力で描き切って下さったamase先生に、ただただ感謝です。素晴らしかった!

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