この作品に会える時代に生まれてよかった





単話、うす消し上、うす消し下と追いかけて購入し、どの話も胸が締め付けられるような思いで読んだが、下巻の書き下ろしでいろんなピースがハマって完結したのが圧巻で涙が出た。
作品名が表すように、この作品の核は特濃なセイ描写。蛍たちにとっては性=生そのものだから。うす消し版で絶対見るべき。攻がキレイと褒めた受けちゃんのアレが、うす消し版でようやく本当にキレイなことが確認できて感無量(笑)あと画力の高さは言わずもがな、特に登場人物がヨク情してるときの眼の描写が素晴らしく。眼だけでここまで表現できるなんて。
とっ攻というテーマだけに、どのCPも大団円を迎えることはない。僅かな間お互いの心が通い合っても、すれ違い最後には永遠の別れ…。せっかく二人とも生き延びたCPも、戦争で負った傷と時代のせいで結局結ばれない。むしろ二人同時に逝ったCPが一番幸せだったようにすら見える。
もっと綺麗な終わり方ならここまでハマらない、ままならなさがあってこその蛍火艶夜なんだけど、脇役含め登場人物みんな愛おしすぎて、どこかで幸せになってくれと矛盾を抱えていたら、それに応えるハッピーなイラストがカバーとおまけにあり。本編だと有り得なかったシチュエーションだから尚更グッときた。
書き下ろしネタバレ→下巻のMVPは勝手に園。底知れぬ愛が拗れて憎しみと表裏一体‥。いつも正しい文一郎に、自分と一緒に「間違って」欲しかったんだよねぇ。多分文一郎に会うからビシッとキメてきたソノと、ボサボサな髪型に表れる自分に無頓着な文一郎。お互い戦争で深く傷ついたけど、戦争がなければ夜毎愛し合うことも無かった、でも二度と戻れない。まさに「蛍火艶夜」だったとわかるラストで鳥肌。文一郎さん、自分が幸せになることを自分に許してあげてくれー。上巻のMVPは、その執念深さで結果的に志津摩を八木さんのもとに帰してあげた淀野さんかな。そして、憎まれ役の酒井大佐の書き下ろしが素晴らしく先生のこだわりを感じた。
戦争やとっ攻隊員を美化、賛美する内容ではなく、あの時代に自分達ができることを懸命にしたキャラ達の濃密な人間ドラマだけど、でもあくまでエ口本。描くのすごく気を遣ったんでは。先生のこのバランス感覚すごい。

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