二重螺旋
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二重螺旋

吉原理恵子/円陣闇丸

創作世界だからこそ禁断の果実の毒は甘い

ネタバレ
2024年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ やっばいもん見てしまった。気になる。先が読みたい。どっぷり嵌ってしまった。何でだろう。作品紹介を読んで即シャットアウトも有りだろう。事実、自分も「母親と。。」と言う行で軽く吐き気がした。そして実兄弟物だと?たまに余りにも狂気の沙汰や暴力が過ぎて気分が悪くなる作品が有る。これは大丈夫か?警戒しながらもイケメン過ぎる登場人物達に引き込まれ一巻購入。禁断の扉を開く。結果次へ次へと現在購入可能な4巻まで読破。
母親の件はサラっと通過。
メインCPは超絶王子拗らせ執着スパダリS兄×頭脳明瞭純真健気美人弟。
お似合いの甘美なCPなのだが背徳感と軽い嫌悪と罪悪感が他とは違うスパイスとなっている。それは創作世界ならではの安心感の中での禁断の果実だと感じる。
ここでタイトルに思い当たる。二重螺旋?DNAの構造だ。二本の対のヌクレオチド鎖が螺旋状にゆるりと絡んで居る姿。兄と弟、男同士と言うの二重の禁忌。背徳感と特別感。恐怖と安心。本当は尋常じゃない関係性への嫌悪と幸せを祈ってしまう至高の崇拝。2つの感情が螺旋の様に絡み合う。この危なっかしい2人がどう成るのか心配で見届けないと安心出来ない気分になってしまうのである。毒にやられた。
既に他の登場人物達との絡みも布石になっている匂わせ感も有り、今後の展開と2人の成長を見守っていきたい。
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