二百年後に転生したら、昔の恋人にそっくりな魔導士に偏愛されました
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二百年後に転生したら、昔の恋人にそっくりな魔導士に偏愛されました

蒼磨奏/すらだまみ

シリアス苦手な方にも読んでほしい!

ネタバレ
2024年12月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「英雄殺しの軍人は愛し方がわからない」がとても面白くて好みの作品だったので、こちらも購入してみました。購入して大正解!
冒頭から不穏な気配がしつつも、前半はほのぼの要素強めで、初っ端から溺愛モードの不思議系男子なアレクシスとミーリアが距離を縮めていく様子が微笑ましかったです。(謎の尾行デートとか面白かった)
他の方の口コミを読んで、ある程度のシリアスな展開は覚悟していましたが、過去のアレクシス視点に突入して、やっぱり泣いてしまいました。でも、厳しい制限付きの環境の中でも、お互いに支え合い、2人きりの和やかな時間を過ごす様子も描かれ、ミアに惹かれていくイヴァンの心情の変化には胸がキュンとしました。
辛い展開が続くと読むのが辛くなってしまいますが、結婚後の2人の甘々なイチャラブも存分に楽しめて、バランスが良かったと思います。最後の方、手作りの焼き菓子を独り占めしようとするアレクシスにときめくミーリアに、バカップルだなと思いました笑
アレクシスの重くるしい愛情を重いと自覚しつつも、自然体で受け入れるミーリアが好ましかったです。普通だったら、ここまで求められるのも苦しいと思いますが、尽きない愛情と同じ分だけ気持ちを返そうとする姿にホッとしました。これぞソーニャのヒロイン!こうでなければ務まらない笑
アレクシスは、ヒロインとヒロイン以外の人間と接する時のギャップがすごく良かったです。ソーニャヒーローには、ヒロイン以外はゴミクズ(または無関心)だと思っててほしいので笑
過去の出来事によりミーリアへの渇望が凄まじく、絶倫っぷりも一途さも理想的なヒーローでした。
全体的には、黒幕の動機など含め展開が読めない部分が多く、最後まで面白かったです。後半、ミアを失うまでのイヴァン視点の後に現在パートをはさみ、最終章でミアを失った後のイヴァン、そしてアレクシスとしての人生が明かされる流れが、とても上手だなと思いました。最終章のタイトルを見て、ついに来たか…!とドキドキしました。
そしてソーニャ公式HPの番外編が素晴らしかったです。というか、番外編こそ真のラストシーンです。長い時間を夫婦として生き、ミーリアの老衰により2人同時に命を終える瞬間は、今度こそ願いが成就した瞬間でもあり、美しく幸福に満ち溢れた最高のハッピーエンドでした。涙
素敵な作品を生み出してくださり、ありがとうございました!
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