ピチカートの眠る森
」のレビュー

ピチカートの眠る森

幸村アルト

可愛い世界観

ネタバレ
2024年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ マラソン対象だったのでさっと読み飛ばそうかと思っていたら予想外に面白そうで、ついつい一巻きちんと読んでました。
なんだか不思議とノスタルジックな雰囲気なのと、この作品自体は最近のものなのに昔読んでた花ゆめもこんな空気感だったなぁと別の懐かしさもあり。
無料以降の購入はまだ決めてませんが、気になる作品です。

【追記】
ラストまで読みました。
謎めいていた主人公たちの事情は思ったよりも暗くはなく、むしろああいった疎外感やプレッシャーの息苦しさは多くの人が共感できそう。
大げさな意味でのドラマチックなほど八方塞がりでなくても、逃げ出したいことはたくさんありますよね。
祖父がなぜこの別荘を建てたのか、鍵と書類が複数ある意味から漂うほんのりとした闇がファンタジーな少女漫画だけで終わらせない魅力があります。
最後は少し駆け足な感じもしますが、あれも一夏の休暇の終わりのような名残惜しさがあってエモいですね。
2人や妖精たちとの再会が思い浮かぶ余韻を残すうまいクローズの仕方だったと思います。

マラソンで読んだ時も今回も感じましたが、この作者さん漫画が上手い(というと上から目線になってしまいますが)
話の展開はもちろん、目線移動やセリフまわしオノマトペなどなど読んでて気が散るところがないのでストーリーがより面白くなるんですよね。これぞプロって感じの作品でした。
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