不死身の命日【電子限定描き下ろし付き】
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不死身の命日【電子限定描き下ろし付き】

虫歯

高純度のクセつよ×クセつよ

2024年12月14日
「おもしれェ〜〜w」があとを引く。
細けェこたぁいいんだよ、的な展開とスピード感なのに、「それはないやろ」がノイズではなく笑いとしてグングン読まされた。
あらゆるジャンルにそれぞれの王道、需要や流行があるけど、漫画って自由だからいいんだよな〜くらい楽しめて元気が出た。激重しっとりBLでの涙活もいいけれど、重さは現実でお腹いっぱいですの時に最適。
『天国〜』を所持していて、あのノリに初めて触れた時の新鮮な感覚が忘れられず今作に触れてみたら、更に突き抜けた独特のノリに何度も笑わされた。
いろいろ法則を曲げていて(笑)特殊能力バトル漫画かと思うほどのクセつよ×クセつよ。なのにそのクセはベクトルが違うだけの純粋さにすぎないからそれぞれの行動は筋通っていて、フワッとしたところから左右がおさまっていく味わいの良さはえも言えぬものだった。前半の読感からは受けの可愛さにああもニッコリできるとは思ってなかった。
はみ出た人間同士のBLは重くなるイメージがあるし、ライトなものも色々バランスとるのが難しそうけど、攻めの歪さについても動物的なだけだし、主人公のバカ前向きさで展開してて好きだった。
レビューしようと思い返すほど、サッパリした読感なのによくできててびっくりしてる。
笑えて萌えて、得した気分。あー楽しかった!

(以下微バレ)
終盤の父との会話のやりとりから主人公のまっすぐさが裏打ちされる物語としての丁寧さも嬉しかったし、じんとして定期的に読み返したい作品になった。攻めについても「受けに会うまでこんなゲラることなかったんだろうな、より頑丈に長生きそうでよかったね」と受けとの出会いで闇オチルート回避した運命感も良きでした。
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