あなたの愛など要りません
」のレビュー

あなたの愛など要りません

冬馬亮/ありおか

漫画版から

ネタバレ
2024年12月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ ※レビューの口が悪い長文です。
最初はコミカライズで読んでたのですが続きが気になりすぎて、クソ旦那くんがどうなるかを知りたくて原作に手を出しました。途中までは本当に擁護のしょうもないほどクズでヤバくて旦那としての責務も貴族としての責務もほっぽって愛人(という名のクソ旦那くん曰く運命の人)にこれでもかと傾倒しているので、何でこいつ貴族なんかに生まれちゃったんだよ……と読んでるこっちが何か制裁を加えられないかと思うほどのクソ旦那くんでしたが、あの最期を見てさらにその後を見ると因果応報ザマァwwと一概に言えなくなってしまうものもありました。それでもクソ旦那くんがやった事、言ったことは取り返しがつかないほど最低だよ。ただ、ラシェルも言ってましたが、この人がいなかったらラシェルはランスロットに会うこともなかったので、そう考えると少しは役割があったのかな……と。でも自分の感情にさえ疎くて、愛する人は一人だけなんて親の言葉を信じたあげく、俺の運命はアリーだけ!ラシェルに一目惚れしたなんて認めたくない!とか、ラシェルは公爵家の金で養われてるんだから当主代わりの仕事をするのも当たり前!とか言うのは見苦しくて仕方なかった。やっぱり、何でこいつ貴族なんかに生まれちゃったんだよ、としか言いようがない。離婚する前や離婚してからは改心の兆しを見せていたし、あの白い世界から生まれ変わっていけるほどちゃんと人の心を持ったのだとしても、どうしてもクズの割合が多いので、多分何度読んでもこいつは好きになれないな……。
個人的にはキンバリーくんの純愛が実って良かった!ずっと母子を支えていてくれた彼の温かく優しい愛情も本作の見どころだと思ってるので……。元クソ旦那くんよりも騎士としては劣っていたとしても、きちんと自分の気持ちに向き合い、相手の気持ちを慮り周囲を大事に出来るぶん、彼のほうが圧倒的にラシェルの愛を得るのに相応しい人物でしたね。ようやく愛する人と結ばれて、過保護にもなっちゃうキンバリーくんもかわいすぎて。やり直しを経てだけども、ラシェルも本当の自分らしく、美しく強い母親として生きることができてよかったね、と泣いてしまうラストでした。
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