スイート・セプテンバー
」のレビュー

スイート・セプテンバー

藤代葎/水名瀬雅良

ゆっくりと近づく2人

2024年12月21日
海の背景、美味しいコーヒーを出す喫茶店、心配症でお節介、でも距離を詰めてこない大人の友人・・これらのすべてが映画のようにバックにあり、夏南と橋場の心の距離が近づくのと相まって、すてきな演出となっていました。過去の事件から偏屈で鬱屈した思いを抱えている橋場ですが、夏南に対してだけ最初からちょっと特別感があり、ラストに向けてはデレが止まらない。偏屈な人のただ1人だけに向けたデレって、いいですよね。物語として始末の付け方が甘いところはありますが、ストーリーが面白くてページをスクロールする手が止まりませんでした。傷ついた過去をもつ2人ですが、傷を舐め合うのではなく、2人で乗り越えていくのが良かったです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!