ハッピー・オブ・ジ・エンド
」のレビュー

ハッピー・オブ・ジ・エンド

おげれつたなか

おめでとう、生きてる。

ネタバレ
2024年12月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分にとって特別な作家さんの1人。
先生の作品はあまりに心理描写が秀逸で作品によっては眠れなくなってしまうため、一巻を読んで何もかもが万全な状態じゃないと読めない作品だと感じ、ようやく読めました。

何でもない日常のシーンでハオレンのハッとするような表情。生い立ちや彼が抱えている孤独感を考えると、本当に何でもないごく普通の幸せな瞬間に鳥肌が立つ。
これから起こるであろう予期不安で何気ないやりとりに、ハオレンにとって“ごく普通”のことがガラスのように脆く危ういものだと痛感させられる。
辛い生い立ちの描写と甘いシーンのギャップの大きさにより2人の幸せの重さを感じました。

マヤは擁護することは出来ないけど、生い立ちを想像してしまうとその最期に何ともいえない気持ちになるな。

それぞれ違うシーンの台詞ですが冒頭の「おめでとう」「生きてる」それがある種、答えなのかなと自分は思いました。

先生の作品は心の深いところを掴まれてギュ〜ッてされてる気持ちになりますね。
予想できない終わり方、そしてこれ以上ないラスト。
2人がいつまでも普通の毎日を歩んで行くことを心から願います。
今後も作品(マルメロ先生の方も)楽しみにしてます。
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