このレビューはネタバレを含みます▼
テイラーで働く角南君登は、中学生の時からの親友•三木島啓太に密かな恋心を抱いています。この道に入ったのも啓太の言葉と存在があったからでした。啓太が10年付き合ってきた彼女にプロポーズするためのジャケットの採寸をしながら改めて親友として見守ってゆく覚悟を決めた君登でしたが、啓太がプロポーズを断られたと聞いて驚きます。彼女から啓太が好きなのは君登だと言われたと聞いて、君登は複雑な思いに駆られます。さらにノンケの啓太から男同士の恋も考えてみようかなと言われた君登は、思い切って啓太のことが好きだと伝えるのでした。作中で恋愛がファスナーに例えられます。ずっとそばで肩を並べていた二人の気持ちが噛み合った途端、秒で駆け上る勢いが素晴らしいです。ファスナーを引き上げる音まで聞こえてきそうでした。残念なのはスーツを仮縫いするシーンが1話にしか出てこなかったことてす。めちゃくちゃ艶っぽいと思うのですが…せっかくの設定を、作者さまらしい隅々まで細やかな美しい絵でもう少し楽しみたかったです。