読んで損はない作品





2024年12月24日
3巻までの感想です。加茂教授のクセがかなり強め(笑)ながらも、自身の圧倒的な頭脳をもって、あの手この手でカモ被害者を養分として搾取する側に鉄槌を下していく様は爽快の一言です。経済を学問としてとらえてしまうと、どこか非日常的で自分の生活と関係がないような感覚がありますが、誰もがこの現代社会で生きる上で労働をし、お金を得たら、そのお金で生活基盤の向上を目指すシステムに組み込まれている以上、自身の行動すべてが経済活動に直結していると言っても過言ではありません。さらに言うと、自分の近しい存在(家族、友達等)であっても、常にお金の問題からは無縁ではいられず、お金をめぐって対立するようなことがあれば、これまでの個人間の情やら関係性もすっとんでいきなり憎しみあったりもしてしまう。現代ではお金が万人の価値観を図る基準として存在していますが、はるか昔はより直接的に自身の食糧や身の安全を確保する様々な手段が考案されてきていたんでしょうね。そうなると、加茂教授が1巻で言っていた、「経済学は人を考える学問」という言葉が腑に落ちます。

いいねしたユーザ1人
-
neko さん
(女性/-) 総レビュー数:0件