99回断罪されたループ令嬢ですが今世は「超絶愛されモード」ですって!?
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99回断罪されたループ令嬢ですが今世は「超絶愛されモード」ですって!?

甲斐ろはる/裕時悠示/ひだかなみ

繰り返す輪廻に終止符

ネタバレ
2024年12月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 無実の罪で婚約者の殿下によって処刑される運命を99回繰り返しているヒロイン。処刑回避のために様々な手段で手を尽くすも全て失敗、運命を覆すことが出来ずについに100回目の人生がスタートすることになります。何度も何度も信じていた人たちに信じてもらえず、処刑されるなんて精神崩壊してもおかしくないのに、すごい精神力です…。
100回目にして周りの人達の心の声が聞こえるという変化が起き、口から出る言葉はヒロインへの侮辱や罪人と決め付けるものだったが、心の中ではみんなヒロインの無罪を信じていたことが判明します。
周囲の方々の心の声が分かると、周囲の方々に感情移入しちゃってしんどい…。本当はヒロインを慕っているのに断罪の流れを自ら作ってしまうなんて…ものすごく残酷な状況下です。
そして聖女さまの心の声の醜いこと醜いこと。薄汚い言葉のオンパレードです。
また、祖母が創造した使い魔がヒロインの前に現れ、今まで知らなかった事実も判明していきます。
帝国一の魔術師であった祖母によって輪廻の魔法がかけられ、不本意な死の場合輪廻を繰り返すために何度もループしていたことが分かります。また輪廻を繰り返すほど魔力は増すため、膨大な魔力による魔法を扱えることも判明し、それを駆使して処刑回避の計画を立て実行、見事聖女の悪事を暴き、聖女へのざまぁ展開は成功し、新たな人生をスタートさせます。
しかし、それでめでたくは終わらず…と新たな問題が起こっていく、という展開です。
ちょっと違和感を感じるのは、ヒロインの人物像について。心の声でみんなが妃に相応しいと評価しているようですが、言動があまり相応しいとは思えず…。
学園時代の回想でもかなりのお転婆として描かれ、食パン咥えながら登校したり、ブーツを口に咥え窓から登校したり、お世辞でもお上品・優雅な振る舞いとは言えないと思ってしまう。
あけすけな言動で笑いを狙っているみたいだけど、正直あまり面白いとは言えないかな…。首ポーンも面白いと思っているのか何度も言ってるけど、あまり面白いとは思わない。
ヒロインの救済だけでなく、聖女によって強制され、ヒロイン処刑の流れを作らされた人達の解除後のメンタルが心配なので(自責の念にかられて憔悴しちゃうと思うから…)ちゃんと救われて欲しい…。
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