このレビューはネタバレを含みます▼
家族とは何が。あなたにとって大切なものはと問われているような。相手への思いやり、愛、憎しみ、執着。それらを混ぜて自分にしかわからない形で追い縋る弟をどうしても見捨てられない洗足の気持ち。集う3人にしかわからない事もたくさんあるでしょうが。彼らの中には関わり合う人たちも家族のような気持ちを持っているのよねと思い、9巻まで読み。10巻で事後の凪のような感覚を味わい。ラストなんだぁと切ない気持ちも持て余すような。読後の気持ち。榎田先生は本当に素敵な作家様なのだと再認識しつつ。終わってしまうのが惜しくもあり、青目がもう寂しくないのだと思う安堵の気持ちも持ってしまう。中村明日美子先生のイラストも素敵で幸せな読書体験。誰もが誰かと違うから。違うところばかり見ても仕方ない。同じ頃を見つけたらいいんだね。そんなことを想うのでした。