僕らの食卓 ~おかわり~
」のレビュー

僕らの食卓 ~おかわり~

三田織

大切なひとたち囲む温かい食卓

ネタバレ
2025年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『ぼくらの食卓』の続編。父子家庭の頑張り屋さんのお兄ちゃん•上田穣と同い年の内気で優しいリーマン•穂積豊が付き合い始めて初めて迎えた春から始まります。付き合っているんだと思うだけでワクワク&ドキドキしてしまう付き合いたての初々しさに、穣の幼い弟•種くんの天真爛漫な可愛らしさ、おとうのほんわかしたあったかい空気感が心地良くお話が進んでゆきます。前巻のラストでは中学生になった種くんの姿がちらりと描かれていましたが、こちらでは保育園のきりん組さんに進級したばかりです。そんな種くんも、夏が過ぎ秋になる頃には随分おにいちゃんになっています。お花見をしたり、庭の梅で梅仕事をしたり、海で泳いだり、上田家のみんなと豊が過ごす中に、穣の元彼が登場したり、穣が母親を亡くした高校生の頃、豊の家族との確執などちょっと辛いエピソードも差し挟まれます。それらが一層、そばにいてくれるひとの大切さを際立たせてくれます。直接なエロ描写はありませんが、ちゃんと結ばれます。未読の方はぜひ前巻から、優しい世界に癒されて下さい。
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