このレビューはネタバレを含みます▼
高校1年生の大庭芙雪は､憧れの生徒会長•藤生理人をこっそり追いかけています｡皆に優しく真面目な藤生先輩と仲の良いのがバスケ部のエース•伊南周で､芙雪は伊南先輩に藤生先輩へのストーカー行為を見咎められます｡｢バラされたくなければ俺の言うことをきけ｣と言う伊南先輩は､男女見境なしと噂の遊び人なのでした｡それから芙雪は伊南先輩からちょっかいをかけられるようになります｡伊南先輩はエロい悪戯を仕掛けながら､｢理人ともこういうことしたいの?｣なんて訊いてくるのでした｡地味で真面目な陰キャくんをなぜか気に入る華やかな遊び人という王道ストーリーですが､それぞれのキャラが魅力的で､先輩も恋に不安だったり焦ったり､決してDKの範囲を逸脱していません｡夏祭りの花火の下でのモダキュンや陰キャくんの拗らせなどのエピソードを交えながら文化祭を経て､先輩の卒業までのカウントダウンがじわじわと迫ってくるという盛り上げ方がとても上手いです｡DKものの醍醐味は､疾走感と一途さに加えて､卒業までのリミット感だと改めて思わされました｡よくわからないタイトルがちょっともったいないです｡
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