ふたりのスピカ
」のレビュー

ふたりのスピカ

涙味のサンドイッチ

ネタバレ
2025年1月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『詩織さん、僕と一緒に幸せなゲイの結末めざしましょう』が素晴らしかったので、こちらも読んでみました。

高校生となった郷と碧が、幼馴染として特別に好きな気持ちと性的にも好きな気持ちの間で揺蕩うストーリー。
恋愛対象として碧を好きな郷くんと、多分女の子が好きだけど郷のことは好きな碧くんの、微妙だけど違う好きの種類に胸が苦しくなりました。
性欲や性的指向の輪郭がはっきりしてきて、「きも…」と思う気持ちよくわかります。このへんのモノローグがまた良くて、今作でも淵先生の言葉選びが心に刺さります。

器用でしっかりしてて面倒見も良い郷くんよりも、のんびりしてる分観察眼が優れてるのか、碧くんの方が先に斬り込むのも良い。大学生編社会人編と、ずっと見ていたい、関係の形が変わってもずっと幸せでいて欲しい二人です。

というか、性的客体化に抵抗感があって、女性向けAVの女性側に感情移入する碧くんの内面性が興味深いのでもう少し観察したい…。

(読み放題にて)
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