このレビューはネタバレを含みます▼
李里耶様、貴方様には既に魂のつがいがいらしたのですね。恐れ多くも貴方様のミステリアスなベールの下に隠された一面を知ってしまったからには、より知りたいと胸は高鳴るばかりです。『Ωの花燭』なんと高貴な響きでしょう。内容は異なりますが上流社会が織り成す『天鵞絨物語』をふと思い出してしまいました。
李里耶様は8歳の時に旺少年と頸噛みの儀式未遂事件を体験しましたが、実は半分成立していたのか?そのことが影響して18歳まで発情期の訪れはなかったのか?李里耶様の父上様が旺青年の小父上様を気にかけていたのは何故なのか?旺青年はボクサー並みに身体能力に長けていましたがそもそも何者なのか?今は諸々のクエスチョンマークが頭の中で去来してます。これから物語を紐解いていける幸せに浸りながら、今は妄想に耽ることにします。(本作品では李里耶様のご両親様と圭騎さんの父上様も目にすることができ嬉しかったです!)
耐え難いヒートに呑まれたyoung 李里耶様と旺青年との燃えるような情事で「あんたエロすぎ」の言葉でのなぶりや情事後の「黙れ」「俺に命令するな」のプライドとプライドのぶつかり合いはビリビリとするようなエアーパンチの応酬のようで痺れました。一瞬も見逃したくはないような超絶技巧を見せつけられた後に、これまたyoung 圭騎さん(水も滴る美男子)の「君ではまだ無理だ」の冷徹な一言で小生は完全にKOされました。(一目で状況を全て察し、すかさず適切なフォローができる完璧さはこの時点で既に身についておられました☆)
さて旺青年も心にメラメラと灯された火を秘めて、どう李里耶様のハートを射止めていくのか、とても楽しみです☆
余談ですがΩの頸を守るネックガードですが、中世ヨーロッパにおける貞操帯が頭に浮かんでしまい、一際官能的に感じてしまうのは小生だけでしょうか。