このレビューはネタバレを含みます▼
40頁の短編。植木屋の源ちゃんと整備士の谷生は、高校生の時から身体の関係を続けていますが恋人ではありません。田舎の高校生ゲイに出会いの機会はほとんど無いため、割とサクッとそういう関係になったものの、無口でぶっきらぼうな源ちゃんと、やたら調子のいい谷生とは性格も正反対で趣味ほ全く合いません。でも身体の相性だけは良くてずるずると6年間も付き合ってきたのでした。二言目には「付き合うなんて絶対ない」とへらっと言う谷生の心の在り方を源ちゃんはちゃんと知っているのでした。短編ながら、田舎ならではの閉塞感とその独特な空気を読んでいる主人公たちの真面目さがしっかりと伝わってきます。短編で終わってしまうのがもったいなく、機会があればぜひ二人のその後を読みたいと思いました。