愛日と花嫁
」のレビュー

愛日と花嫁

渚アユム

深くて沁みる

ネタバレ
2025年1月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 3巻読みました。大団円!

独特の世界の始まりの話が凄かった。
ノアが寂しさから最初の片割れウェレを作って…という話からもうダメでした。2巻までは神話の話と思ってたのに、深いし泣けるし、神(と言われるもの)になる話なのに、すごく人間くさい。人と違うのは時間の物差しだけで、試行錯誤や恐れや後悔、そして相手を愛おしむ気持ちはみんな同じなのだなと…
ノアの過去編で涙も枯れるほど泣いたのに、その後の大団円へ続くルカの出産でさらに泣かされてしまいました。

ああもう、本当に登場人物全員が愛おしいし、幸せになって欲しい。でも私が願わなくても彼らはちゃんと悩んで選択して、幸せを掴み取っていくのでしょうね。

この物語から、人を愛すること、家族になること、他の人や地域と交流を持つこと、文字でそれを残し伝えること、人類がこれまで築いてきたものの大切さをあらためて知った気がします。

壮大な話なのに、2人がずっとラブラブなのも良い。
父親になったクロが感極まって泣くところも、新しい家族が増えて部屋に朝日が差し込んでくる描写も全部泣いてしまう。
ずっと心に残るお話になると思います。
読めて嬉しかった!

あと時々出てくるクロの500歳児っぷりも最高でした!
いいねしたユーザ7人
レビューをシェアしよう!