来たる晴れかけの明日よ
」のレビュー

来たる晴れかけの明日よ

上田アキ

物も人も愛情で再生する物語

ネタバレ
2025年1月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 上田先生作品、大好きです。どんな設定のお話も、人間が描かれていて、人物に愛情や温もりがあるので、心に響いてきます。桜次郎を見た時に捨てなかった、人として大きい晴仁の愛や、それで救われて愛を埋め込まれて再生した桜次郎、そこから新しい二人の愛の形がまた生まれてくる姿に、優しい素敵な世界が見える。人の恩、憐憫、必要とされる喜び、愛される喜び、寄り添う温もりとか沢山の要素が語られない中に描かれていて、上田先生の作品はいつも魂が入ってて心に響いてきます。周りの心配したおじさんに、アレはワケありじゃないのか、と言われた時に、オレなりに考えがあるんよ、と言う晴仁、簡単に厄介ごとを切り捨てずに、分かっていて自分が引き受ける大人がいて、それで救われる人がいると感じる。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!