遺書、公開。
」のレビュー

遺書、公開。

陽東太郎

いろいろな意味で読後感が悪い漫画

ネタバレ
2025年1月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一巻を無料で読み、レビューもそこそこ良い感じだったので、最終巻まで課金して読みました。
先の読めない展開、二転三転する物語で、最後の最後まで想像の斜め上だったので、ハラハラドキドキしながら読みたい人、先を予想しながら読みたい人にはたまらないでしょうし、そういう人たちから支持されるのも納得です。
ただ、オチがかなり微妙だと自分は思いました。まさかそんなオチにはしないよね?と思っていたら、そのまさか。特定の主人公を置かずに群像劇として描いているのであれば、百歩譲って納得せざるを得ませんが、くるみが主人公でありストーリーテラーの立ち位置で描いているように読めるので、ミステリーで一番やってはいけない禁じ手を使ってしまっていると思いますし、この作品を「ミステリー」と呼んではいけない気がします。
そして最終巻の後書きにあった、雑誌掲載時と単行本発刊時で台詞が書き換えられていた件。勝手に改変されて黙っていられなかった作者さんの気持ちはわからなくもないですが、そういうことを後書きで読者にぶちまけられてもなあ、と、申し訳ないですが非常に気分が悪くなりましたし、こういうことを後書きで書いてしまう人なんだ、そういう人が描いた漫画にお金を払ってしまったんだ、と課金したことを後悔しました。もっとも、この内容が掲載されているということは、作者さんと発刊元の間で何らかのやり取りがあったのだとは思いますが、だとすれば尚更、他にやりようがあったんじゃないでしょうか。
レビュータイトルにも書いた通り、いろいろな意味で読後感が悪い漫画でした。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!