お前のほうからキスしてくれよ【単行本版(電子限定10P有償小冊子付)】
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お前のほうからキスしてくれよ【単行本版(電子限定10P有償小冊子付)】

やまやで

ゲイとノンケの両片想い

ネタバレ
2025年1月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大きな事件もなく、わかりやすい当て馬もいないし、ゲイであることを過剰に敵視する悪者もいなければ、めちゃくちゃ物分かりのいい味方もいない。。。ただ、同期のリーマン2人が恋愛に悩むだけなのに、なに、この素敵な物語!!キャラやストーリーがしっかりしていれば、飛び道具的な仕掛けはいらないということを思い知らされました!
主人公は攻めのクールな経理マンでゲイの上野、受けの人懐っこい営業マンでノンケの神田。ゲイであることを知った上で、神田は上野の家に入り浸っていて、この、ギリギリのバランスの上に成り立っている友人関係から、物語はスタートします。
ゲイとノンケ。友情と恋愛。そのあいだで悩む描写が、攻め・受け両方の視点で展開され、読者だけが双方の気持ちを知っていて、じれじれ、ハラハラと両片想いを応援することになります(笑)
よかったのは、最初の攻め視点の描写では、受けはノンケ全開の無警戒&デリカシーなしで。。。と思わせておいて、実は!という、どんでん返し!!攻めが警戒させないためによく言うセリフ『お前のことはタイプじゃないから』から、ノンケの受けが攻めを意識していく過程が自然で、特に、上野の好きな芸能人に寄せるためにパーマしちゃう神田がかわいすぎる!
それから、「これは名セリフだ」と感動したところがあって、告白されても『ノンケ』だという理由でそれが信じられない上野に向けて、神田が「お前じゃない男と付き合うでもして一生かけて証明すればいい?そんで生まれ変わったらお前に好きになってもらえんの?」。。。これは全ゲイとノンケのcpに送りたい言葉ですよ!!
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