このレビューはネタバレを含みます▼
ヒロインの結束いのりは、フィギュアスケートが大好きで、フィギュアスケートで活躍する夢を諦める事が出来なかった。フィギュアスケートに一途で真っ直ぐな女の子なのだ。
フィギュアスケートは他のスポーツに比べて時間も費用も桁違いにかかる。だが何よりも必要なのは、本人の前向きで堅固な意志なのだ。いのりには、誰よりもこの前向きな意志、情熱がある。そして、生まれ持って備わった身体能力、優れたポテンシャルもあるのだ。
いのりにとって運命の恩師となるのは、いのりのコーチを引き受けた明浦路司。この熱血漢コーチの司が人徳があり素晴らしい。
いのりの心に耳を傾けていのりを丸ごと受け入れ、理解して、いのりを上手に導いていく。
いのりの母親は、最初はいのりの未来を潰すタイプの親かなと心配したけど、ちゃんといのりを愛情深く見守ってくれる母親で安心した。
また、いのりの周りには、なかなか魅力的なキャラの仲間などが登場する。いのりがミミズに癒されるようになるきっかけとなったおじさん(瀬古間さん)も、いのりを温かく見守り支えてくれる素敵な人。
この作品を読んで、きっと誰もが健気に頑張るいのりを応援したくなるはずだ。
そして自分も前向きなパワーを貰えるのだ。落ち込んだ時には何度も読み返したくなる作品だ。