自由気ままな精霊姫
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自由気ままな精霊姫

比良純香/めざし/しょくむら

ザマァが早くて爽快!

ネタバレ
2025年2月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 精霊の娘として転生した主人公。
転生した世界は精霊の加護で緑豊かな国の領地。
伝説の精霊の娘として生まれ育った主人公は、
身体と精神が別として空っぽの人形のように
ただ生きていた。精霊である母親が亡くなると
後妻の継母と義妹、周りのメイドらに虐げられ、
何の反応もない主人公に国王にあてがわれた
婚約者すら毒舌を吐き、目の前で義妹と馬鹿にする始末。

200年も前の精霊との約束や伝説などもう年月と共に
廃れ、事実の伝承と捉える者とただの物語として
受け取って浅はかな言動に出る愚か者とで別れ、
そのやり取りが分かりやすく、そのストーリーに
グイグイ引っ張られる。自我を取り戻した主人公は
身の安全を考慮し、唯一、優しくしてくれた
北の辺境伯の元へと領地を去ろうとするがその矢先、
義妹に大きな怪我を負わせられ、魔獣の餌にと
森に捨てられる。

1巻から早々にザマァ展開が発展し、爽快なほど
話が早くて、1巻試し読みから全巻一気購入して
しまった。本来の母精霊がちょこちょこ干渉しては、
護ってる雰囲気だが時折、自分の娘ですら、淡々と
人間を知る為に駒として使ってる感じもあったり
少し不気味さを感じるがそこも敢えて良い。

北の辺境伯の主人公へのメロメロな溺愛と
主人公を嗜虐した相手への報復が容赦ないとこが
めちゃくちゃ良い!
勘違いも甚だしい、愚かな貴族らへの報復が
残酷ながらも制裁されていく描写が白黒はっきり
させる痛快さ。早くも続巻が楽しみな作品。
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