このレビューはネタバレを含みます▼
タイトルからもっと和やかな話だと思っていたけど全然違った。まず、精霊もののノベルはよく読むけどそのどれとも違う。各国の王家より権力を持つ財閥四家に至高の存在とされる精霊の女王。その女王の愛娘が本作のヒロインで、人間とのハーフだから精霊と人間、両方の気質を併せ持つ。真綿に包まれるようにヒーローに大事にされるヒロイン。本人の預かり知らぬところで数々の制裁が実行されており、その描写もかなり過激なものが多くて、さながら財閥はマフィアのよう。この世界観に慣れるまで時間がかかったけど、夢中で読み進めてしまった。久々に読み応えのある作品だなと思った。