ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~@COMIC
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ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~@COMIC

杜乃ミズ/餅月望/Gilse

10巻で第一部終了

ネタバレ
2025年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ミーアの豪運という実力が世界を導いていくコメディ漫画。ミーアの周囲にいる優秀な人間たちが彼女を過大評価して行動し、あとは何故かミーアにくっついて離れない幸運の女神が微笑むだけ、というストーリーの基本構造。そもそもが時間の巻き戻りに発端していることもあって論理性や整合性を求めるようなストーリーではないと思いますが、基本的には何も考えずに読める感じのぶっとびコメディ。ミーアと周囲のキャラの関係性が魅力的だなと思います、ミーアが一方的に怯え、相手はミーアを誤解して尊敬するというパターンが。ミーアがジタバタすればするだけ本人のあずかり知らぬところで問題が解決していく、という風が吹けば桶屋が儲かる的なシステムの繰り返しも何故か面白いです。とはいえ、ミーア自身が最前線で怖い思いやサバイバルを経験し、前世の断頭台経験も含めて苦しみを味わっている描写があり、能天気でお調子乗りなミーアではあるけれども彼女の行動原理が強い恐怖心でもある。読者はミーアの体験に基づく恐怖心を繰り返し刷り込まれるので、共感できる部分もある。単にチートなだけのぱっぱらヒロインと軽んじられないように上手に描かれているかなと思います。
【追記】10巻まで読み、原作者さんの構想一段階が終了したことを知りました。一応の完結まで追ってみてミーアの新しい一面を読むことができた。結果じゃなくて頑張りや努力が評価されて飯が食えれば苦労しない、と現実では思いつつも。へっぽこで黒歴史を量産するような頑張り屋さん、なんて設定の主人公をつい応援したくなるし、その主人公が報われて大団円なんて迎えるとあー良かったーと感動できる瞬間は創作を拝読する楽しみの一つです。ミーアの自分本位で目先の欲に負けがちなところに親しみを感じつつ、おつむは弱いが根は善人なんてところに好感が増してきて。ミーアの人間的成長も感じられたし、ストーリーも最後きれいにまとまってさわやかなオチがついたので10巻まで読んでよかったです。ようやく読み終わったー、と満足しつつ、予定外の第二部という作者さんのコメントと、予告コマで、結局先が気になっています。うー……いずれリリースされるであろう11巻も読みたいかも。できれば同じ絵師様希望。
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