このレビューはネタバレを含みます▼
なろう系で原作が公開中。ランキング入りの人気作。
この物語には、原作者様の作品に共通する設定がもれなく盛り込まれています。
① 家族から虐げられるヒロイン
② ザご都合主義の無理婚約から始まる恋愛
③ 即恋堕ちするクールで女嫌いだったイケメンヒーロー
④ 非常識な悪役の過激で暴力的虐め行為
これらの定番設定にこの物語の[独自設定•ヒロインの薬草スキル]が組み込まれています。
文体は会話がメイン。モチャモチャ、くぴくぴ、ぷはぁ他意味不明の単語が多用され、漫画チックな表現が頻出。(例 、頭上から湯気が吹き出した。他) 漫画の一コマを表現しているような文体なので、文字数が多い割に物語は進展しません。
物語設定が非現実的で、表現が過剰になればなるほど物語世界に齟齬を生じさせています。
(この原作者様に限らずweb系恋愛(溺愛)作家の作品は、甘々台詞に重点がおかれる程、肝心の物語設定がおざなりにされる傾向があります。主役カップルが惹かれ合う過程はほぼすっ飛ばしです。)
けれども、コミカライズなら適合できます。
漫画は文字で表現してなかった部分を作画で補完できるからです。むしろ、コミカライズ化を事前に想定したうえでの脚本(粗筋)として書かれた原作なら、納得できうる内容(文体)です。
私は、この作者様の物語はコミカライズの描写を念頭におきながら読んでいます。
この文体はなろう系の無料公開だからこれで良かったのです。書籍化して商業化するなら誤字脱字等をチェックし、価格も考慮した方が良かったと思います。
【2025.11/1追記】『電子コミック大賞2026』のライトノベル部門にエントリー、、見間違いでは、ないですよね、、、。この作品はコミカライズ化されてこそ、その評価が上げられるのに、何故ライトノベル部門なのか(苦笑)?
文章を読み慣れている人にはこの語彙と文体は、、、。 コミカライズを考慮しないで、ライトノベルのみで評価すると、、、厳しいかな。[以下記述自粛]