乙女ゲームの悪役が、隠しキャラを恋人になんかするもんじゃない 分冊版
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乙女ゲームの悪役が、隠しキャラを恋人になんかするもんじゃない 分冊版

森キヨウ/村井なお

ケンカップル?コミカライズとして文句なし

ネタバレ
2025年2月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ web小説の評判がよかったのでそちらから。しっかりした文章でわりと説明的な硬い印象で、凄く理屈っぽく頭で思考するキャラたちでした。そういうのを大事な部分を落とさず上手く切り取ったり抽出して、ワンシーンや表情で表していて漫画として纏めて面白く、上手くコミカライズされていると思います。小説では読んでるとエンダーリヒの上から目線にイラッとしたところもあったけど(ノイギアはいつも最後は許してグズグズにされちゃうけど)、不思議とコミカライズだとそんなこともなく。きれいでカラミの体のデッサンが狂っていないし、ギャグ絵的なところのバランスも良い。エッチシーンも小説の文章だけよりイイ感じ。お話としてはもっと事件のことやエンダーリヒの出生のことに踏み込んだりしてほしかったのだけど、ノイギアがそういうの関心なく蚊帳の外でいたい人なので個人的には物足りなさもあり。悪役に転生してしまった苦悩とかそこで生きていくことに主眼を置いているので仕方のないことなのだけど。二人が精神的に自立してるので、相入れない部分もありながらも、心も体もお互いを甘やかせる、ずっと一緒に生きていくパートナーであることは絶対に揺るがない強さがある。個人的には、エンダーリヒは小説ではしきりにキレイな顔、美貌、と言われていたので美人タイプの顔だとしっくりこなくてキャラ造形がぼやけてしまって入り込めなかったので、コミカライズのかっこいい感じの顔と髪型の方がノイギアと対照的にもなって良かったです。
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