このレビューはネタバレを含みます▼
この一言につきます。
逆境にへこたれず、甘ったれないヒロインのハングリー精神には好感を持てるんですが…。
二人の初対面時からその先に至るまで、読者の立場として「このヒーローのことをもっと知りたい」と思える瞬間が一度も訪れませんでした。
そうなると商魂たくましく好印象だったヒロインに対しても「このヒロインは、なぜたかが笑顔が好ましい程度で、なんの罪悪感もなくニコニコと調子よく掌返しを始めたヒーローに好感を持てるのだろうか」と薄気味悪さを感じてしまいます。
もしもこの作品が現代物だったのなら「ダメな男になんだかんだ上手く転がされていいように扱われてそうなバリキャリ女」の物語だったんだろうなぁといった感想です。