このレビューはネタバレを含みます▼
以前分冊版で読んだ時、あまりにムナクソ悪い内容に少しだけ読んでやめてしまっていました。でも、実写化されたし気になる作品ではありました。最後まで通して読んでみて、確かに途中は読むのが苦しくなる展開が多かったけど意外にも読後感は悪くないなと思いました。
悪意と暴力にまみれた治安の悪い町。でもそこから抜け出せなくてどこにも行けなくて、自分がされたことを他人にしたり 目をつけられないように息を潜めていたり、救いのない毎日の中で生きる人たち。KAIはそんな中でも他人に対する優しさと自己犠牲の精神を持っているし、仁は正しさと強さを失わないようにしている。最後は・・悲しい結末だけどKAIの魂だけでも救われていると良いなと思いました。コミックス版の表紙の二人がとても穏やかで、こんな結末を迎えられた別の世界線もあったのだろうかと胸が締め付けられました。
星4.4