果ての星通信
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果ての星通信

メノタ

価値観は違ってもいい

ネタバレ
2025年2月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 丁寧に描かれて綺麗な絵としっかり作り込まれた世界観がとても良い漫画でした。

理不尽な目に合うとなんで自分ばかり…と思いがちだけど皆それぞれ理不尽さや孤独を抱えていて、でもそれぞれにちゃんと道を見つけて進んでいかなきゃね、という…
マルコの恋人は顔が出てこないけど、誰かは分かる作りになっています。というか、この人しかありえないよねってなる丁寧なストーリー。
この漫画は巻末おまけや表紙裏の補完含めて完結しているので、絶対に読んだほうがいいです。特に5巻のモノローグを読まないと、マルコの恋人はちゃんと待っててくれたんだー良かったね!でさらりと終わっちゃうので勿体ないです。
大天使マルコ少年の行いと恋人になってからのマルコの愛情表現、それにきっと恋人に嘘をついたことが無かったであろうマルコのそれまでの全ての行いの結果として恋人は彼を待てたんだなと推察できて、恋人からのでかい愛情を感じられます。相互激重感情CPなんですこの恋人たち。
上の人もガカルと同じように望んでそう生まれついたわけではなく、孤独の中でこうも歪んでしまったわけで…
同じく孤独を知る局長との会話のシーンが良かったです。
最初は国の価値観のせいで居場所がなくて恋人と旅立とうとしていたのに、国どころか星を飛び出して価値観が違うヒトたちしかいない宇宙で友達を作って居場所を作り出してしまうマルコ。価値観なんて違っても話し合える、お互い思いやることで仲良くなれる、素敵な漫画でした。
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