ラチェリアの恋
」のレビュー

ラチェリアの恋

三毛猫寅次/アオイ冬子

哀しみの果てに

ネタバレ
2025年2月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインの人生はまさに波瀾万丈。愛した初恋の皇太子には愛する人がいて、その婚約者の彼女が行方不明になった事で繰り上がる形で皇太子妃となるヒロイン。しかし皇太子は行方不明となった彼女を探し求め、皇太子妃となったヒロインに対しても愛情や優しさを向けることはなかった。孤独と報われない思いの中、突然行方不明だった彼女が現れる。そこには皇太子との子ども迄連れていて……。
我が物顔で王宮で暮らし始める元婚約者彼女とその子ども。ある日皇太子と共に外遊に出掛けていたがその元婚約者彼女に、皇太子妃としての最後の砦で、矜持でもあった専用の庭を勝手に使われ、疎まれながらも必死で努めてきた皇太子妃としてのプライドや、愛を返されなくても長年ヒーローを支え、愛し続けてきた心までもズタズタに引きちぎられてしまう。終には離婚を申し出るヒロイン…。此処まではまだ一巻。辛く哀しく何度も読みながら泣けました。恋故に苦しみ、辛く長いイバラの道は続きます。覚悟して読み進めてください。
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