未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~【タテヨミ】
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未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~【タテヨミ】

ヒヌン

あまりにも大切な二人

ネタバレ
2025年3月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ どうしよう、あまりにも素敵な作品でした。今朝読み終えて、この感情をどう言葉にしよう…?と一日中考えていました。それくらいに出会えて良かったと思える作品です。

韓国のBLって激しめのものが多いじゃないですか…!この作品はとっても穏やかに、ゆっくり進んでいきます。アクセントとして、10代の未熟な感情と、微熱を帯びた関心、一歩を踏み出せない臆病さ…いろんなものが混ぜ込まれて、とても緻密に考えられたストーリーだなと。あの時の一言があったから、勇気があったから…お互いの生活に光を宿すんです。抽象的な表現でごめんなさい。
無気力だったジンハがどんどん感情豊かになる過程、自分ではどうにもできない不遇な境遇に打ち勝ちたいと前を向くヒチャン。お互いの存在があまりにも大切で、小さな宝箱に閉じ込めておきたいくらい愛おしい存在です。二人が良い子だからこそ、読んでいて涙を流さずにはいられませんでした。

印象的な展開も沢山あります。「可哀想」と本人に直接言って家に誘うシーン、修学旅行でアイスが溶けちゃうくらいお互いに夢中になる夜、ジンハが泣きながら手紙を読むシーン…再会した時のそれぞれの気持ち、もうどれも大切なシーンです。思い出すだけで泣けます。なかなか言えなかった「好き」の言葉、6年越しに伝えられて、その後はもう直球表現のオンパレードでこれまた泣きました。素晴らしいよ〜〜〜。大学では周りの憧れの存在、そんな二人には特別すぎる想い人がいる。あまりにもこちらが感謝を伝えたい設定。
いつか同性婚が認められて、二人が堂々とできる未来が来たら嬉しいし、そんな将来がなくても、二人なら彼らの幸せを紡いでいけるよねと。

あと、直接的な触れ合いの表現がなくても楽しめる、純粋さ(?)みたいなものを読者にも呼び起こしてくれます。
そうそう、人を好きな気持ちってこれくらい澄んだものだよねと、大切なことを思い出させてくれました。
は〜〜〜素敵な作品と時間をありがとうございました。
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