このレビューはネタバレを含みます▼
圧巻の画力と構成、コマのひとつ一つまでもが美しく、ページを捲る度にうっとりします。モノクロの漫画でありながら情景が目に浮かぶようで、登場人物たちがすぐそこにいるように感じるくらいリアルな温度感。読後には映画を見終わったあとのような満足感が残りました。
舞台はダンススタジオ。亡き母の残したダンススタジオに足を運んだ大学生の晃介くんは、昔母がよく話していた、社会人の淳さんに出会います。淳さんと接していくうちに惹かれていく晃介くんですが、どうやら淳さんは自分に母の面影を重ねているのではないかということに気が付いて…という始まりです。
最初は切ない片思いを予感させますが、若さ故なのか、晃介くんは結構グイグイくるタイプで笑 そんな晃介くんにだんだん淳さんも絆されていきます。晃介くんを受け入れ、自分も惹かれ始めているのに、淳さんの良識的な部分や臆病さが晃介くんを遠ざける場面もあり、胸が痛くなりました。晃介くんは本当に強い子だと思います。揺らぎながらも自分で自分の進む道を選べる子です。淳さんとは年の差があるけれど、晃介くんがそんな風に大人びているから、あまり気にならないのかな…。この先いろんな壁にぶつかることもあるだろうけど、この二人ならきっと大丈夫だと思えます。
いろいろ書きましたが最後に!本当に濡れ場がえっちです……。激しいとか特殊なプレイとかでは決してないのですが、湿度を感じます。しっとりとした色気が半端ないです。身体を重ねる場面以外でも、手と手を絡ませたり、視線を交わらせる描写にエロスを感じます。電子特典も最高だったのでぜひ!!