自殺島
」のレビュー

自殺島

森恒二

やきもき

ネタバレ
2025年3月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自さつ未遂を繰り返す人間を日本国政府は見放し、通称「自さつ島」に送り込む。
放たれた人々はある者は自死を選び、ある者は苦難の道ではあるが力を合わせて生きる道を選ぶ。
人が集団になれば争いは避けられないのか?
と言う話しです。

多くの登場人物がいてそれぞれ考え方が違う。自さつ未遂を起こした理由も違う。
読者は主人公では無くても誰かに共感できるのではないかと思う。
私は常に争いから逃げようとする主人公のセイより武闘派のリュウに考え方が似ていた。
もっとも、自さつ未遂をするタイプとしてはセイのほうが現実味があるかも知れないが。
絶対悪として描かれているサワダ。が、仲間から見ればサワダにも一分の是はあり。
世界で起きている様々な出来事の縮図のような島での生活や争い。
俯瞰して見たり考えたりする事の大切さを改めて感じた。
ハラハラさせられる展開にサバイバルねたも散りばめられた面白い作品だった。
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